胃炎
心窩部痛の原因として最多。ピロリ菌感染によるものもある。長期に心窩部の違和感を覚えるケースは内視鏡を積極的に行う。
胃潰瘍
軽度の物は無症候。粘膜内なら痛み程度だが、穿孔した場合腹膜炎を来し重症となる。難治性の場合は胃切除も行う。
十二指腸炎
空腹時の心窩部痛があれば十二指腸炎を疑う。胃炎と同時に内視鏡検査にて、十二指腸の検査を行い早期発見を行う。
十二指腸潰瘍
胃潰瘍と同様に穿孔に注意する。胃より発見が遅れるケースがある。臨床症状に比して内視鏡所見が乏しいときは十二指腸を疑う。
逆流性食道炎
胃の裂孔ヘルニアなどに伴い、噴門部の括約が十分でないケースに起こる。主にPPIにて初期より治療を行う。
慢性膵炎
背部痛以外に、慢性の下痢症状なども伴う。多くは採血で膵酵素異常をもって発見される。また消化管エコーにて膵管の拡張を見る。
急性膵炎
背部への激痛がある為、急な鎮痛処置も必要。FOYによる膵液の中和を行う。緊急入院になる事が多い。
B 型肝炎
HBウイルス感染で主に血液を媒介として感染。昨今は注射針の管理等が徹底したため減少したが、稀にSTDとして感染がある。
C 型肝炎
古くは輸血用血液感染があったが、現在では事前検査にて輸血血液の感染はない。現在治療薬がある為これによる肝硬変、肝細胞がんも減少した。
ルポイド肝炎
自己免疫性肝炎の事で、上記肝炎が否定されて診断されることが多い。抗アレルギー薬やステロイドを用いる。
アルコール性肝障害
現在では減少傾向だが、時折アルコール性肝硬変を来して吐血を主訴に救急外来に搬送される。精神神経科にて断酒治療を行う。
劇症肝炎
主に薬剤性によって劇症で発症する。血圧及び心拍数上昇、発熱発汗など、急変し黄疸を呈して緊急入院の対象となる。
脂肪肝
健康成人でも体脂肪率20%を超えると発症する可能性がある。多くは無症候で健診等の採血や超音波などで指摘されて発見される。
胆石
コレステロール結石と尿酸結石があり、栄養価の高い現在ではコレステロール結石が多い。ウルソ等の薬でもコレステロールは溶けにくい。
胆嚢炎
右の季肋部痛が起こった場合、採血及びエコーにて診断される。抗生剤と消炎剤を用いて、重症の場合入院点滴となる。
細菌性大腸炎
一般には腸内の大腸菌が主流を占めるが、まれに食中毒により細菌が侵入する。下痢が必発だが、脱水に注意し下痢を止めないで治療を行う。
虫垂炎
俗にいう盲腸の事。昨今では医療機関にかかる率が増えた為、手術的に摘出する前に抗生剤等で鎮静化している。
大腸憩室炎
良く細菌性大腸炎として診断されるが、難治性の為エコー等で検知される。より長期の抗生剤投与を行う。
外痔核
俗にいういぼ痔。実際は肛門周囲粘膜が刺激によって腫脹、内部の静脈が膨化する。外用薬にて鎮静が出来ない場合手術的に摘出する。