腸脛靭帯炎
大腿の側面の筋腱の炎症。よく坐骨神経痛と混同されることが多いが、側面にある事で分かる。局所注射によって改善されることが多い。
肩関節周囲炎
俗称:五十肩の事を指す。肩峰下滑液包の壁に腱板ないしは上腕二頭筋腱等が癒着する事によって起こる。若年性と老年性で発症が異なる。
膝蓋骨上極炎
膝関節の上端の炎症。大腿直筋が付着する膝蓋骨上端面の骨膜炎が病態。広義のジャンパーズニーに属する。伸展位固定と温熱で回復。
石灰沈着性腱板炎
肩腱板上のものが多いが、実際には腱の存在する所にはどこでも起き得る。炎症の最終産物として発生したピロリン酸カルシウムが沈着する。
種子骨軟骨炎
拇趾のMP関節下面に存在する種子骨との間の軟骨の炎症。荷重が原因だが、物理的には瞬時に最大体重の4倍の圧力がかかって生じると言われる。
膝蓋靭帯炎
膝蓋骨の下端から脛骨結節に到る靭帯炎の事を指す。屈伸を頻回に行う事によって生じる。通常は伸展位にて安静・温熱によって消失する。
上腕二頭筋腱腱鞘炎
肩関節の前方、結節間溝に沿って走る長頭と烏口突起に繋がる短頭の両者があり得る。温熱と安静にて治療を行うが、腱鞘内注射が効果がある。
上腕三頭筋腱腱鞘炎
肩関節の後方、腕を過外反した時に触れる。二頭筋腱腱鞘炎に続いて生じる事が多く、どちらの痛みであるかを鑑別する事が大切である。
狭窄性腱鞘炎
手指の腱鞘炎で俗にいうばね指の事である。安静と外用薬を用いるが、注射による治療が主である。稀に腱鞘切開術の適応となる。
ケルヴァン腱鞘炎
手関節の外側の腱鞘炎で、狭い腱鞘内を長母指外転筋と短拇指伸筋の2つの腱が通る事によって発症する。注射が効果的である。
腓骨筋腱炎
主に足背部の腱の停止部に近い場所に起こる。歩きなれてない者が急に長距離を歩くなどによって生じる。安静にて早期に回復する。
膝窩筋腱炎
膝部の後面、膝窩の両側にある内外側のハムストリングスの炎症を言う。多くは過度に負荷をかける事によって生じ、治療はストレッチを行う。